前職がイヤになって公務員を志望する方、別にその志望動機は間違っていません。転職理由なんてそんなものです。私も前職の人間関係やキツイ営業ノルマがイヤで公務員になりたいと考えた人たちの「本音」をよく聞いています。
しかし、面接試験ではその本音は伏せて、試験に通る志望理由を考えなければいけません。よく聞く志望理由は次のようなものです。
「前職の営業で、お客様により沿った提案をしていく中で、より多くの人たちの役に立てる職種として公務員という仕事に興味をもちました。」
はっきり言って意味不明です。
転職活動とは前職(現職)で得られないものを手に入れるためにおこなうものです。公務員として働くことができれば、あなたが望むものが本当に手に入るのか考えて、志望動機を構成してください。
【志望動機を考えるヒント】
◎前提
民間企業を「下げる」ような言い方はNGです。以下の前提に立ちましょう。
・民間企業もサービス提供者として社会の役に立っていること。
・「企業は利益優先」というのは会社の存在理由から当然であること。
→民間企業も良いけど、公務員の方が魅力的!と言えるように。
◎公務員について
よく言われる志望動機に突っ込んでおきます。
・「多くの人の役に立ちたい」
→ 具体的にどの仕事が多くの人の役に立っていますか?
・「すべての人の役に立つサービスを提供したい」
→ なぜ?
・「住民の健康支援や生活支援に取り組みたい」
→ その仕事は公務員でなければできませんか?
・「住民目線に立って仕事をしたい」
→ そう思うようになったきっかけは?
◎仕事人として
・公務員として働くことに自分が向いているのか。向いているとしたらどんなところが。
ここまでチェックできてスタートラインです。本音は「営業イヤだからノルマのない公務員になりたい」で良いと思います。しかし、面接の礼儀・作法として「どうしても公務員になりたいし、その必然性もある」自分を作っていかなければなりません。一回の練習では上手くいかないと思いますので、予備校などで練習してみてください。